【事例紹介】IoTネットワークで直接通信~外出先のスマートフォンから、自宅のパソコンへ直接アクセスする方法~ 3-2
SUMMARY
- IoTネットワークにキャリア回線を使うと、接続エリアが限定されやすい
- 現状のIoTネットワークではセンターを中継するため、端末間の直接通信ができない
- 「KAMOME IoT Connect」はインターネットで接続し、デバイス間の直接通信を可能にする
2014年12月、かもめエンジニアリング株式会社のIoT接続基盤「KAMOME IoT Connect」が、株式会社アイ・オー・データ機器様が製造・販売するLAN接続型ハードディスクに搭載された通信経路確保システム「Remote Link 3」に採用されました。
センター中継を介さず、インターネットで接続することでデバイス間の直接通信を可能にする「KAMOME IoT Connect」は、外出先のスマートデバイスから自宅に設置した端末へ、簡単にアクセスすることができます。これまでは難しかった環境下での接続も可能にする、かもめ独自のP2P接続技術を搭載しているのが特長です。
このシリーズでは、IoT、M2M時代を支援するソリューションとして業界で注目を集める「KAMOME IoT Connect」を中心に、事例を交えてご紹介します。
【IoTネットワークの課題 1】接続が限定されやすい
改めて、IoT時代のネットワークの課題をまとめます。
膨大な端末数、通信量が行き交うIoTネットワークでは、センターの負荷が非常に大きくなります。センターの負荷が増えることによって、必然的に帯域にも負荷がかかります。
またモバイルキャリアの限定的な閉域網を利用している限り、キャリアのエリア外での通信が難しくなります。さらに、接続を続けるための通信コストも膨大に膨れ上がります。
【IoTネットワークの課題 2】端末間で、直接通信ができない
すべての端末のネットワークがセンターを中継するという現在の仕組みでは、端末間での直接通信ができません
現状のままでは、端末や通信量が増大するにつれてシステムや帯域の負荷も拡大するばかりです。
「KAMOME IoT Connect」は、ネットでつなぎ、デバイス間の直接通信を可能にするソリューション
こういった現状を踏まえ、かもめでは、より使えるIoTを実現するために、次の2点に着目しました。
■回線を限定されない自由な接続を実現するには・・・
⇒接続の認証を強化した上で、インターネットで接続を行う
■センターの負荷を軽減する直接通信を実現するには・・・
⇒機器間の接続が確立したら、その後はセンターを介さずに通信する(P2P通信)
このようなテクノロジーを盛り込んだのが、「KAMOME IoT Connect」というソリューションです。
「KAMOME IoT Connect」は、特定キャリアの3GやLTE回線にしばられることなく、インターネットで接続を行いながら、デバイス間の直接通信を可能にしています。
「KAMOME IoT Connect」では、外出先のスマートフォンやパソコンから、自宅の端末にインターネット経由で接続することが可能となります。
さらに、かもめ独自の技術により、マンション契約や多段階ルータ環境などこれまで接続が難しかった環境にも対応できるようにしています。ただし環境により直接通信が難しい場合には、柔軟にセンター中継へ切り替えることも可能です。
つまり、回線にしばられず、より自由な接続を実現するのが「KAMOME IoT Connect」というソリューションと言えます。