分散KVSを活用した、大規模 統合認証基盤


認証とは

認証とは何でしょうか。
通常、認証とは次のような意味を含んでいます。

  • 認証(例えば、ID/パスワードによる本人確認)
  • 利用権限の確認
  • 利用状況の確認
  • 利用に必要な権限情報の付与

これらの分野をひとまとめにして「認証」と考えています。

認証とは、利用者にとっては全てのサービスの入口であり、サービスを提供する側から見ると、インフラとアプリの接点です。

軽んじられがちな「認証」、陥りやすい認証での「性能問題」

「全てのサービスの入り口」である認証は大変重要な機能です。

サービス事業者の「顔」ともいえる存在であり、認証の操作性が悪かったり、応答が遅かったりすると、利用者にとってそのサービスのイメージは当然ながら悪くなります。

しかし、認証という単体の機能を見ると、利用者に対して価値しているわけではありません。そのため、「非機能要件」に分類され、

 

「とにかく安く作れ!」
「後回しでよい!」

 

という方針になってしまうことも少なくありません。

また、

 

「IDとパスワードを照合するだけなのだから、認証って簡単だよね?」

 

という誤解をされている方も多くいらっしゃいます。

その結果、サービス開始当初はユーザ数も少ないため問題にならなかったとしても、将来事業が成功/成長してユーザ数が増えてくると、

 

「最近、認証が遅い」
「膨大なリクエストに認証基盤が負荷に耐えられず、システムが停止してしまう」

 

 

という性能問題などのトラブルに発展するケースも多いのです。

kamome-fig02

 

拡張性が無い、商用RDBMSを使った認証基盤

さらに悪いことに、認証基盤のデータベースとして、高額な商用RDBMSを使用していることが多いため、前述のような認証基盤の性能問題が生じると、

 

「ただでさえ高額な商用RDMBSを、さらに台数を増やして乗り切る」

 

という事になってしまうのです。以下の図がそれを表しています。

RDBMSを使った認証基盤の問題点

 

つまり、このような商用RDBMSをつかった認証基盤は、「拡張性が無い」ということになります。

 

高負荷に耐えうる、安定した認証基盤を構築するには?~分散KVSの活用~

そこでかもめでは、商用RDBMSの代わりに高速な分散KVSであるかもめの「KFEP」を使った認証基盤を提案しています。

高速な分散KVS「KFEP」を活用した認証基盤は、以下のような構成になります。

高速な分散KVS「KFEP」を使った認証基盤の構成

 

KFEPは、かもめが開発した独自の分散KVSで、国際特許も取得しています。

KFEPに関する詳細は、こちらを参照してください。

 

KFEPは、高速な認証基盤として最大のパフォーマンスを発揮するように、シンプルなデータを大量処理するケースで最適に動作するようチューニングされています。(一般的な分散KVSは、ログファイルやWebコンテンツなど、大きなデータを扱うようにチューニングされています。)

高速な分散KVS「KFEP」は、サーバ1台でも秒間1万件以上のリクエストを処理することが可能ですが、その「スケーラビリティ(拡張性)」が大きな特長です。

当社での簡単な検証でも、低スペックなサーバを10台接続し、秒間約10万リクエストを処理できることを確認しています。
サーバのスペックや台数にとっては、これ以上の性能を出すことも可能です。

 

KFEPの特長

分散KVSを使った認証基盤についてもっと知りたい方へ

 

高速な分散KVS「KFEP」が実現する「統合認証基盤」と事例

高速な分散KVS「KFEP」を活用した認証基盤は、国内の大手キャリア(通信事業者)で多数ご採用頂いており、この分野では国内トップクラスの導入実績を誇ります。

多くの事例の中から1つをご紹介します。

KFEPの活用例

 

左側が従来の認証基盤の構成です。
高額な商用RDBMSが、多数使用されていました。

膨大なコストがかかっていたことも問題ですが、もう一つ問題がありました。
サービス毎に、認証のデータベースが分かれているため、

 

「サービス間の連携ができない」

 

という問題がありました。
例えば、「ネットワーク認証をパスしたユーザだけに、メールを使わせたい」、「コーヒーを買った(POSを通った)ユーザだけに、無料WiFiを使わせたい」といったことができないのです。

高速な分散KVS「KFEP」を活用した「統合認証基盤」に移行した後の構成が右側です。
認証基盤が「統合」されていることが分かります。

 

高速な分散KVS「KFEP」を活用することで、ユーザのステータスを一元管理

 

することが可能になりました。
コストも大幅に削減することができました。

サーバ台数は、ラックが8本から0.5本へ削減できました。

以下はお客様が試算された数値ですが、

→導入コスト: 10分の1以下 (既存システム比)
→運用コスト: 30分の1以下 (既存システム比)
→拡張コスト:100分の1以下(既存システム拡張比)

という効果を実現しています。

分散KVSによる認証基盤のコスト削減効果

 

分散KVSを使った認証基盤についてもっと知りたい方へ

 

お客様の声

前述の事例について、お客様からお言葉を頂きましたので、最後にご紹介させて頂きます。

社内で最も重要なシステムとして認識されています。現在、もっとも安定して動いているシステムです。

RDBベースのシステムより堅牢で柔軟、拡張性に富む。導入以来トラブルもほとんどありません。

とても品質の高いアプリケーションを作成いただき、大変満足しております。
当初は、他社製品を検討しておりましたが、運用機能が貧弱なことが判明し、急遽かもめさんにお願いすることになりました。それから期待どおりの出来で、さすがだなと大変感心しています。
引き続き、世のため、人のため、弊社のためにご尽力いただけますと幸いです。

 

 

分散KVSを使った認証基盤についてもっと知りたい方へ